福祉タクシー【利用】

【開業者が教える】介護タクシーと福祉タクシーの違い~5つの真実~

福祉タクシー介護タクシー開業

田舎で「福祉タクシー」を運営している、NANAです。

福祉タクシー、介護タクシー、ケアタクシー・・・
いろんな名前のタクシーがありますが

それぞれの違いって、なんでしょうか。

 

気になる君
知ったか君

介護タクシーは介護保険を使えて、
福祉タクシーの運転手は、ヘルパー資格を持ってないんだよ。
他のサイトに書いてあった!

NANA
NANA

実は、そうとは言い切れません。
私(福祉タクシー)はヘルパー資格を持っていますし、
知り合いの介護タクシーさんは、介護保険は適用していません。

 

検索すると、たくさんの解説記事が見つかります。
どれも丁寧に、いろんな「違い」が紹介されています。

それらの情報を見比べると、
多くの矛盾に気が付きます。

 

結論から言うと、
車体に「福祉輸送限定」の表示があれば、
同じ経営許可のもと運行しているタクシーです。

タクシーごとにサービスが違うのは、
店が違えば、品ぞろえが違うとの同じです。

 

とはいえ、
やっぱり分かりづらいですよね。

この記事では、
私が福祉タクシーを開業して実感した
多様な解釈が生まれる理由
をご紹介します。

 

【共通】ともに福祉輸送事業限定タクシー

福祉タクシー・介護タクシーの正式名称は、
一般乗用旅客自動車運送事業(福祉輸送事業限定)です。

「一般乗用旅客自動車運送事業」という名称は、
不特定多数の人が利用するバスタクシーを指しますが

そこに「福祉輸送事業限定」という名称が加わると、
顧客対象は下記に限定されます。

 

  • 要介護要支援認定を受けている者
  • 身体障害者手帳の交付を受けている者
  • 肢体不自由内部障害知的障害精神障害等により、
    単独で公共交通機関を利用することが困難な者

参考:国土交通省「一般乗用旅客自動車運送事業(福祉輸送事業限定)の許可等の取扱いについて」Ⅰ-1-(1)福祉輸送サービスの対象となる旅客の範囲

 

福祉タクシー・介護タクシーは、
運輸局に開業申請し、
国土交通大臣の許可を受け、運行しています。

経営許可的には、どちらも「福祉輸送事業限定」タクシーです。

 

屋号・名称の設定は自由です。

「福祉タクシー」にしなさい、という
法律的な決まりはありません

福祉タクシーも介護タクシーも
根本は同じなんです。

 

【共通】第二種運転免許は必須

旅客輸送には、第二種運転免許の所持が大前提です。
★参考:道路交通法第86条

この第二種運転免許を受験するには、条件があります。

  • 21歳以上
  • 普通免許等を保有し3年以上
 
現在、第二種運転免許の受験資格条件は、引き下げ検討中です。
(2019年12月19日、警察庁方針決定)
2020年の通常国会にて
道路交通法の改正案が通れば、下記条件になります。
  • 19歳以上
  • 普通免許等を保有し1年以上
 
 

介護タクシーは介護保険適用とは限らない

介護保険法で明確に定義はされていませんが、
通院等乗降車介助」の訪問介護サービスとして、
介護タクシー」が含まれています。

介護保険を適用するためには、
下記2点の条件が、全てそろっていなければなりません

 

  1. ケアプランに、タクシー利用が盛り込まれている。
  2. タクシー事業者が訪問介護事業所等の運営許可を受けている。

 

つまり、「介護タクシー」という名前でも、
条件を満たしていない場合は、介護保険は適用できません

もちろん、「ケアタクシー、福祉タクシー」という名前でも、
条件を満たしていれば、介護保険適用は可能です。

名前」だけでは判断できませんね。

 

ヘルパー資格は必須ではない

「福祉輸送事業限定」タクシーの運転手は、
下記のいずれかの資格を所持することが条件になっています。

いずれか、です!

  • ケア輸送サービス従事者研修修了
  • 介護福祉士
  • 訪問介護員、いわゆるヘルパー資格
  • 福祉タクシー乗務員研修修了(福祉車両の場合)
  • サービス介助士(福祉車両の場合)
  • 居宅介護従業者(一般車両の場合)

参考:国土交通省「一般乗用旅客自動車運送事業(福祉輸送事業限定)の許可等の取扱いについて」Ⅰ-2.福祉輸送自動車に乗務する運転者等

 

利用者
利用者

介護タクシーだから、
運転手さんはヘルパーさんなのよね?

運転手
運転手

あ、僕はヘルパー資格は持ってないです。
(福祉タクシー乗務員研修は受けているけどね!)

 

これが、「ヘルパー資格のない運転手」が存在する理由です。

ヘルパー介護福祉士の資格は認知度が高く、
利用者にとって分かりやすいので、安心感につながりやすいですが

他の資格でも、移動時の介助の基本は習得しています!

 

 

多様な運営主体、サービス内容

一般タクシー会社、訪問介護事業所、法人、個人、地域組織、NPOなど、
「福祉輸送事業限定」タクシーの運営主体は多様です。

多様だからこそ、
それぞれ独自の介助料設定やサービスがあります。

   例えば・・・
  • 利用者一律、介助料1,000円
  • 介助をした場合のみ、介助料500円
  • リクライニング車いすの貸出無料
  • リクライニング車いすの貸出2,000円
  • 買い物代行
  • 貸切で観光案内  など

この多様さが混乱を生みます。

 

利用者
利用者

あそこの介護タクシーは、買い物代行もしてくれるよ

利用者
利用者

この前利用した福祉タクシー、
運賃と別に介助料3,000円も取られたわ!

 

ちょっとした口コミネットの書き込みで、
あっという間に誤解が生まれます

同じような名前でも、サービスにばらつきがあるため、
利用前にしっかり確認することが大切です。

 

【結論】介護タクシーと福祉タクシーは同じ

名前だけでは判断不可能

運輸関係の法律にも、介護保険法にも、
介護タクシー、福祉タクシーの定義はありません

決まりがないために
多様な視点から解釈されているのが現状です。

 

「介護タクシーはヘルパー資格がある」、
「福祉タクシーは乗り降りを手伝ってくれない」など

偏った情報が、事実のようにネット上で発信されています。

 

混乱するもの当然です。

実際、名前だけで判断するものではありません

 

利用前に相談しよう

困った君
困った君

「介護タクシーも福祉タクシーも同じ」と言われても、

サービス内容は違う訳だし・・・
どうやって見極めたらいいんだ!

 

見極めたい、ということは
こうだったらいいな」という要望があるのではないでしょうか。

   (例)
  • 部屋から玄関まで支え介助をしてほしい
  • 定期的に通院予定。介護保険を使えると嬉しい
  • ベッドから車いすへの移乗介助料はいくらか

 

支援が必要な状況になると、
分からないことだらけで、不安な気持ちになります。

解決するためには、どんな支援が必要か、
その支援を受けるには、どこに依頼したらいいか、
調べる必要があります。

 

ネットで調べるのは簡単ですが、
情報の信ぴょう性を考えると、
地域の最寄りの福祉機関に相談することをオススメします。

相談問い合わせ先
  • 最寄りの社会福祉協議会地域包括支援センター
  • タクシー事業者(直接確認)
  • 市区町村役場(タクシー券を発行している課)

地域によっては、
行政や住民組織による移送サービス(福祉有償輸送)もあります。

地域の福祉機関が委託運営している場合も多いので、
まずは福祉機関に相談してみましょう。

 

地域に根差した情報をネットで得ることは、非常に困難です。

利用検討したい場合は、
直接確認する方が間違いありません。

福祉の情報は、現場の声が一番信頼できます

 

私が屋号を「福祉タクシー」にした訳

NANA
NANA

介護タクシー」と聞いて、何をイメージしますか?

開業前は、高齢者層の利用を想定していたので
何の疑問もなく「介護タクシー」と名付ける予定でした。

ですが、開業準備中、
「顧客対象は単独で公共交通機関等を利用することが困難な人
という部分を改めて考えました。

 

もしかすると、若い年齢の人にも必要とされるかもしれない。
年配者でも、「介護」という言葉に抵抗があるかもしれない。

 

どんな人にも気兼ねなく利用してほしい。

これが、私が「福祉タクシー」と名付けた理由です。

 

名前に込める思いは、人それぞれです。

どんな名前であれ、運営者の思いが込められた名前です。

 

福祉タクシー利用の際は、
屋号の由来を聞いてみると、
運転手の人となりが分かるかもしれませんね。

 

この記事は以上です。

タクシー名だけで判断できないもどかしさがありますが

それぞれの事業所の特徴をつかんで
上手に利用してください。

必要な方に必要なサービスが届きますように!

 

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

 

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